My new boyfriend【短編】


───でも、思い返してみれば、思い当たってしまう節がある。


私が委員会があって帰りが遅くなるとき、必ず隼人は私のことを待っていてくれた。

でも先月、委員会があった日、隼人は誰か一緒に帰れる友達いるかって聞いてきて…

彩名が待っててくれるってって返事をしたら、じゃあ黒沢と一緒に帰ってってそれっきり。


もっともっと思い返してみれば、3ヶ月も前にまで遡る…かも。


隼人が、記念日を忘れたんだ。

半年記念日だった。

今まで二人、彼氏がいたことが一応ある私だけれど、形だけだったり、好き合ってなかったりで長続きなんてしなかった。

それに、隼人が初めてだったんだ。

私が、初めて好きな人と付き合ったのは。

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