学園怪談2 ~10年後の再会~
……。
「その後、先輩は俺を船から下ろしたんだ。ヒャクメにこんなに早く遭遇するようじゃ今後数々のトラブルを引き起こす可能性があるってな」
徹さんは苦笑いしながら頭を掻いた。
「え、じゃあクビですか?」
私は喉が渇いただろうと、みんなにジュースを配ってまわった。
「ぷは~っ。そう。先輩でも漁師を始めて10年で出会ったヒャクメ。それを俺はたったの1月足らずで自分で引き寄せてしまった。これは霊感の高さが生んだ事実で、これ以上海にいると、もっと恐ろしいモノを引き寄せてしまうかもってさ」
「でも先輩はそのことを考えて、別の従業員をもう手配済みだったんだよね、徹」
紫乃さんがフォローを入れた。
「なるほど……、しかし、海って我々の知らない未知の生物って本当にいるんですね。なんだか海に入るのが怖くなってき……」
その時、私は見た。
……とおるさんの背後、首筋に小さな目がいくつか現れ、私を見ているのを。
慌ててゴシゴシと目を擦って見直してみると、そこには滑らかな肌があるだけだった。
「……疲れてるのかな?」
私は先ほど見た光景を頭から追い払うと、徹さんに怪談のお礼を言った。
残り11話
「その後、先輩は俺を船から下ろしたんだ。ヒャクメにこんなに早く遭遇するようじゃ今後数々のトラブルを引き起こす可能性があるってな」
徹さんは苦笑いしながら頭を掻いた。
「え、じゃあクビですか?」
私は喉が渇いただろうと、みんなにジュースを配ってまわった。
「ぷは~っ。そう。先輩でも漁師を始めて10年で出会ったヒャクメ。それを俺はたったの1月足らずで自分で引き寄せてしまった。これは霊感の高さが生んだ事実で、これ以上海にいると、もっと恐ろしいモノを引き寄せてしまうかもってさ」
「でも先輩はそのことを考えて、別の従業員をもう手配済みだったんだよね、徹」
紫乃さんがフォローを入れた。
「なるほど……、しかし、海って我々の知らない未知の生物って本当にいるんですね。なんだか海に入るのが怖くなってき……」
その時、私は見た。
……とおるさんの背後、首筋に小さな目がいくつか現れ、私を見ているのを。
慌ててゴシゴシと目を擦って見直してみると、そこには滑らかな肌があるだけだった。
「……疲れてるのかな?」
私は先ほど見た光景を頭から追い払うと、徹さんに怪談のお礼を言った。
残り11話