学園怪談2 ~10年後の再会~
……。
「と、いう感じで様々な……」
私は話を途中で止めた……いや、止めざるを得なかったのだ。
……私の視界。校庭の中央付近に何かが見えたのだ。
「……どうしたの?」
私の視線に気づいた紫乃さんが校庭を見た途端。
「きゃああああ!」
「うそ! 何あれ!」
紫乃さんと斎条さんの二人が悲鳴を上げた。
「うお! あそこにいるのは」
「間違いない! 君の話に出てきた……」
大ちゃんさんと能勢さんも校庭にいる……首の折れ曲がった女性、血まみれの腹から飛び出た内臓を引きずりながら歩く……さまよう女の幽霊を見たようだ!
「ほほほお、本当に出た! 出たあああ!」
徹さんは悲鳴を上げながら淳さんの背中に飛びついた。
……私は混乱していた。
私の話は確かに全国各地から集めた情報ではあるが、これが全て現実のものかどうかは確認などできなかったからだ。いや、むしろ目の当たりにできたことなど一度もなかった。心の底では信じてなんかいない怪物の話だったはずだ。
ガンガンガン!
その時、廊下の方から大きな音が響いてきた。
「な、なんの音なの……これ?」
紫乃さんは泣き笑いの表情でドアを見た。
ダダダダ! ガラッ! ダダダ。
「あ、どこ行くんだ!」
私は能勢さんの言葉が聞こえないかのように、一か所に向かって走り出していた。
ダダダダダ。
私の後から、何人かが追ってくる気配は感じていた。しかし、今の私に振り返っている余裕はなかった。とにかく今、私は自分の感じた直感を確認せずにはいられなかった。
そして私は……昇降口へとたどり着いた……。
残り10話
「と、いう感じで様々な……」
私は話を途中で止めた……いや、止めざるを得なかったのだ。
……私の視界。校庭の中央付近に何かが見えたのだ。
「……どうしたの?」
私の視線に気づいた紫乃さんが校庭を見た途端。
「きゃああああ!」
「うそ! 何あれ!」
紫乃さんと斎条さんの二人が悲鳴を上げた。
「うお! あそこにいるのは」
「間違いない! 君の話に出てきた……」
大ちゃんさんと能勢さんも校庭にいる……首の折れ曲がった女性、血まみれの腹から飛び出た内臓を引きずりながら歩く……さまよう女の幽霊を見たようだ!
「ほほほお、本当に出た! 出たあああ!」
徹さんは悲鳴を上げながら淳さんの背中に飛びついた。
……私は混乱していた。
私の話は確かに全国各地から集めた情報ではあるが、これが全て現実のものかどうかは確認などできなかったからだ。いや、むしろ目の当たりにできたことなど一度もなかった。心の底では信じてなんかいない怪物の話だったはずだ。
ガンガンガン!
その時、廊下の方から大きな音が響いてきた。
「な、なんの音なの……これ?」
紫乃さんは泣き笑いの表情でドアを見た。
ダダダダ! ガラッ! ダダダ。
「あ、どこ行くんだ!」
私は能勢さんの言葉が聞こえないかのように、一か所に向かって走り出していた。
ダダダダダ。
私の後から、何人かが追ってくる気配は感じていた。しかし、今の私に振り返っている余裕はなかった。とにかく今、私は自分の感じた直感を確認せずにはいられなかった。
そして私は……昇降口へとたどり着いた……。
残り10話