学園怪談2 ~10年後の再会~
第92話 『警告!』 ゲスト(井上孔明からの最後の警告……)  

 私が話し終えたその時、何か音が聞こえた気がした。
「ん? 何か聞こえなかった今?」
 紫乃さんからも私と同じ意見が飛び出た。やっぱり私の気のせいではないようだ。
 ……ジジ、ジジジー、カタカタ。
 教室内に徐々にだが、はっきりとノイズのような音が聞こえてくる。
「なんだ、どこから聞こえて来るんだこの音は?」
 徹さんが叫び、あたりを見回す。
「ニャアア! ニャアア!」
 いつの間にか教室に入ってきていた黒猫モミが激しく鳴いた。
「ど、どうしたモミ? お前には一体何が見えるんだ?」
 能勢さんはモミの落ち着きのない行動から、何かとてつもなく恐ろしい事が起きていることを悟った様子だ。
「能勢さん。いったい何が起こってるんでしょうか。何かモミだけでなく、私も嫌な予感というか、見えない力で抑えつけられているかのような……変な感じがします。
 ……そう、先ほどから聞こえてくる音に連動するかのように私の体を何かがとりまいている。これはもう霊気以外に考えられない。今までの様々な経験から、現実のものとは到底思えなかった。
 ジジジジジ! バアン! バン! バアン!
 音が更に大きくなり、一瞬の爆発のような音が部屋中に鳴り響いた。
「きゃあああ!」
 斎条さんのあ悲鳴とともに、部屋の蛍光灯が全て割れた。
「危ない! 伏せて!」
 大ちゃんさんの叫び声で、全員が床に伏せる。
 ズシャアアアアアア! パリン、パリン、ガッシャーン。
「うわあああ!」
「きゃあああああああ!」
「ニャアアアア!」
 誰の悲鳴ともわからず、全員が叫びつつ天井から降り注kぐ破片から身を守った。
 パリン、パリン、シャリシャリシャリ。
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