優子の恋
久しぶりの部長との
キスは私を狂わせた。
私はいつの間にか
首に腕を回して
部長のキス求めていた。
竹下くんのことは
頭の隅にも無くて
必死で舌を動かした。
「ユウコ……好きだ」
「ぶちょー……」
"私も"って言う寸前に
我に返った。
「ダメダメ!何、流されてるの!私!!」
「は?」
「部長もご存じの通り私には好きな人がいます、なので部長の気持ちには応えられません、すみませんでした」
深々と頭を下げて
立ち去ろうとしたけど
部長に出口を塞がれた。
「そんなんで許されると思ってんの?」
怒りを眉間に寄せて
腕を組んで立つ姿は
恐ろしく怖かった。
「許してください……」
「土下座」
「はい?」
「土下座しろよ」
冷たい声が
頭上に降り注がれる