優子の恋
『記憶が無くなる=寝てしまった』
ならまだ良かった
でも私は完全に出来上がると
タチの悪いキス魔に成り上がってしまうらしい…
ここからの話は
リナちゃんとミユキちゃんとチエちゃんから聞いた話です。
「ねぇねぇ竹下くーん」
「……なんですか」
この時点でもう
竹下くんは私を
嫌がっていたみたいで
眉間には濃いシワが
刻み込まれていた。
「ちゅーしよ」
私の一言で
その場にいた男性社員が反応したらしい
「ちょ…マジで困ります……」
引っ付く私を
ゴミのように払う竹下くんに
浴びせられる鋭い視線
そんな事に気づいていない私は
タコのように口を尖らせて
竹下くんを押し倒し
ついに襲ってしまった。
竹下くんの弱々しい
抵抗なんてはね除けて
猛獣のように
竹下くんの唇に食らいついた。