優子の恋
その日はその後
竹下くんと特別変わった事は起きなかった。
帰りにもう一度
お礼を言ったけど、
なんとなく爽やかに交わされてしまった。
家に着いた
電気も付けず
そのまま寝室へ向かって
ベッドに腰を下ろした。
静かに涙が溢れる。
音もたてず、ただただ涙が流れた。
もう無理だと感じた。
きっと私は、既にどん底まで嫌われてる気がする。
どれだけ努力しても
どんな奇跡が起ころうと
私の方に風が吹く気がしないの…
もう諦めるしか無い
……諦められるかな?