イヴの魔法~無関心な彼が甘くなる瞬間~
そのあとは、莉奈が来て、暖かいコンポタをくれた。
二人とも話は聞いて来なくて、今のあたしにとっては、凄く助かった。
家に帰っても、絶対カーテンは開けないし、刹那の部屋に行くことも無かった。
だから、刹那がどんな生活をしているのかなんて知らないし、分からなくなった。
周りの人は、別れたんだろう。とは思っても、誰も聞いてくることは無かった。
多分、莉奈と悠希の存在が、そうさせなかったんだと思う。
クリスマスまであと3日。
このままだと、ほんとにお別れ。
今のあたし達は剥離状態だけど、それも時間の問題なのかも。
終業式が終わると、莉奈があたしの元へ来る。
「ちょっと日和!!
明日イヴ、なんか予定ある!?」
ちょっと、なにを…。
眉を下げると、莉奈はニヤリと笑う。
「だよね、ないよね!!
よし、合コン行こうね!!」
「はぁああ!?
ちょっと莉奈!!莉奈には彼氏いるでしょ!?」
年上の…
カッコイイ彼氏が。
「イヴに仕事入れる男なんて、知らない!!」