イヴの魔法~無関心な彼が甘くなる瞬間~
クリスマスイヴの魔法
無関心ボーイ、焦る
次の日
なにやってんだろ、あたし。
刹那との曖昧性も、悠希との曖昧性も決着付けてないのに。
こんな大学生と、ご飯食べてるなんて。
莉奈は、これでもかって程楽しんでる。
相当ショックだったんだろうなぁ。
「日和ちゃんってさ、どんな男がタイプなの?」
隣の席の人が、必要以上にあたしにくっつく。
気持ち悪い。
そうは思っても、言えないし…。
「そうですね、優しくて、あたしを大事にしてくれる人、かな?」
あーダメだ。
刹那、真逆だもん…。
なのに、なんでかな?
こんなに胸が苦しい。
ズルいな刹那は。
あたしにだけ、こんなに刹那を残して。
「えー、俺日和ちゃんのこと、大事にするよぉ?」
「アハハ…」
大事に、ねぇ。
自分でいっときながら、馬鹿だなって思う。
きっと、あたしのタイプは、刹那なんだ。
今、刹那から逃げようとしてるんだ。
分かっちゃうと、ほんと自分が惨めに感じる。