イヴの魔法~無関心な彼が甘くなる瞬間~
「ねー日和ちゃん♪このあとどっか行かない?」
「日和ちゃん、メアド教えて♪」
「日和ちゃん、指綺麗だね♪」
日和ちゃん
日和ちゃん
日和ちゃん
………五月蝿い。
ムカムカするけど、丁寧に受け答えする。
皆楽しんでるもんね。
そんな時、身体に痺れが走った。
男が、あたしの太股を撫でたのだ。
「えっ、あのッッ」
焦って周りを見ると、莉奈も焦っている姿が見えた。
ほかの子も、同じみたいで…。
急に怖くなる。
「日和ちゃんっ♪
俺、日和ちゃんちょータイプなんだよね♪」
耳元で囁かれ、最後耳を舐められる。
ゾワッと、鳥肌がたって、嫌悪感を抱く。
「ちょっヤメテっ」
男の胸を押すが、そんなの意味無くて。
カラオケボックス。
やっと場所の意味が分かった。
防音、なんだ。
莉奈に目をやると、莉奈も必死に逃げている。
なんで…なんでこんな目に…。
「いやー!!」
急に莉奈の声が響いて、目をやると、もうキスしそうで。
「莉奈ッッ」