イヴの魔法~無関心な彼が甘くなる瞬間~
もうすぐクリスマス
無関心ボーイの日常
階段の軋み音ひとつたてずに、今日も彼の部屋へ。
ゆっくりドアを開けると、彼だけの空間。
彼の匂いが充満して、あたしをクラクラさせる。
おっと、イケナイ!!
倒れないぜ~?
そのまま起こさないように、ゆっくりと彼に近付くと…
「……可愛い」
年上とは思えない。
無邪気な寝顔が、見られる。
学校じゃ、ミステリアスボーイな彼だから、この寝顔なんか想像もつかないだろうなぁ。
綺麗で吸い込まれそうなその肌。
つけまつげに負けない睫毛。
色っぽい唇。
あたしは、頬に手を置き、ゆっくりと唇を寄せた。
……あとちょっと。
「おい、放せ」
「ゲッ!
また起きちゃったのぉ!?」
うわぁあん!!
今日こそはって、思ったのにい!!
「どけ、邪魔」
散々言われて、渋々退く。
「ねぇ、今日も学校一緒に行こうね!!」
部屋を出る彼に言うけど…
「……。」
無視。
……いつもだもん!!
めげないもん!!
馴れてるもん!!
うわぁあん!!