イヴの魔法~無関心な彼が甘くなる瞬間~
はい、失礼しました。
あたしは、河原井日和―かわらいひより―。
ピチピチのッッ
高校2年生!!
そして彼は、
櫻井刹那―さくらいせつな―
高校3年生。
あたしと刹那は幼なじみ、否、恋人です!!
って言っても…。
さっきの状態でお分かり頂いたように、無関心でクールでミステリアス。
そんな彼に惚れたのは、あたし。
好きだから仕方ない。
付き合えてるだけで、幸せ。
……だけど。
「ねぇ、刹那待ってよ」
学校に行くのも、スタスタ行っちゃうし、
「ねぇ、刹那?」
「……。」
あたしのこと、フルシカトだし。
挙句の果てには、
「刹那ぁ」
「五月蝿い、邪魔」
こんなだし。
いくらなんでも、無関心過ぎるでしょ?!
確かに、告白したのはあたしだけど!!
OKしたからには、もうちょっとカップルらしくなりたい。
「おはよー、莉奈ー!!」
教室に着くと、即刻莉奈に抱き着く。
莉奈とは、
安藤莉奈―あんどうりな―
高校に入って出来た友達。
今は凄く仲良しで、お姉ちゃん的存在。