イヴの魔法~無関心な彼が甘くなる瞬間~
「無関心ボーイは、今日も健在なわけ?」
莉奈は、刹那のことを無関心ボーイと呼ぶ。
「そうなのー!
んもー、毎回のことながら泣ける!!」
マフラーを取りながら、そっと窓の外を見た。
付き合ったのは秋。
10月だったから…
まだ紅葉とかしてたなぁ。
「無関心ボーイも凄いよねぇ。
毎日、アンタを朝っぱらから相手するの」
莉奈さん、ちょい待ち!!
「なんで大変なのよ」
仮にもあたし彼女だし…。
もし刹那があたしを起こしに来てくれたら、あたしは飛び起きちゃうのになぁ。
「ふふっ。
悩んでる日和可愛いっ」
「莉奈、馬鹿にしてるでしょ…」
「うん、してる。
だって付き合ってもうすぐ2ヶ月でしょ?
あたしたちもっと、ラブラブだったし」
つーか、莉奈と彼氏は未だにラブラブだ。
クリスマスが来たら、ちょうど2ヶ月になるのに…。
羨ましい。
素直にそう思う。