あの花を何度でも愛そう



「ゆり、怖くないの?」


みんこが恐る恐る聞くと、ゆりはやっぱり笑って


「あのね、ゆりは生まれ変わりするんだよっ。
生まれ変わって、またみんなに会いに行くの。
だからぜーんぜん、寂しくなんかないの!」



と言った。



みんな哀しそうに眉を下げて
目を伏せた。


「じゃああたしは、ゆりを絶対見つけるね」


みんこは精一杯の笑顔で言った。

「俺も、ゆりを見つける」


せりくも、珍しく口元を緩めて言った。




「俺もまたお前を好きになる」


僕は真面目な顔でゆりを見据えて言った。






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