あの花を何度でも愛そう
…なんなんだあいつは…。
一難去ってまた一難とはこのことを言うらしく
今のやりとりを見ていた[都凜花(みやこりんか)を愛でる会]のやつらがこっちへきて言った。
「お前許さねー」
「俺らのりんか
ちゃんと軽々しく喋りやがって」
「しかも笑顔まで」
「幼なじみだからって調子乗るなよ」
「ちょっとイケメンだからって調子乗るなよ!!」
…。
実はこのやりとりは5回目…くらい。
僕は無言で
皿にマジックペンで落書きしているゆりの手を引き
教室のドアの前まで来た。
ゆりはクエスチョンマークを頭に浮かべている。
「え、いち…」
「ごめん俺、こいつしか見えてないんで」