あの花を何度でも愛そう
「ゆり」
「ゆりでーす」
「ぶーぶー言ってると、ほんとに豚になんぞ」
僕はそんな意地悪を言いながら制服に着替える。
ゆりは、鼻を指で押して
「いいもんっ!ぶひぶひー」
と豚の真似をした。
僕はゆりの頭をくしゃくしゃに撫でた。
ゆりは少し照れた顔で笑顔になった。
ゆりと僕は階段を降りて朝ごはんを食べた。
朝はコーヒーより渋いお茶派な父はゆりにこういった。
「ゆり久しぶりだな。理玖と凜花は元気か」