あの花を何度でも愛そう



すると、ゆりはたちまち笑顔になり、

「うん!おじさん久しぶり!みんな元気だよ〜!あ、このジャムおいしい」


ゆりはイチゴジャムを塗ったパンを食べながら父と会話を弾ませた。


イチゴジャムの瓶を見ていたゆりに、母がこう言った。


「ありがとうゆりちゃん。このイチゴジャム、おばさんの手作りなのよ。よかったら持ってく?」

「やったあ!おばさんありがとう!」



ゆりがいるだけで、なんとなく家の雰囲気が柔らかい。

いつもゆりの周りには見えない花が飛んでいる。


僕はゆりを、究極の癒しキャラだと、パンを頬張りながら思った。





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