幸せ道
初恋
お母さんが死んでから
私は父と二人暮らし。
お母さんがいない淋しさを隠す為、何だか強がって毎日を送ってた。
今思うとこの頃の私は
本当にひねくれてた。
そんなヒネクレ少女めぐみ。
中学3年生の春。
生まれて初めての恋をした。
相手は隣の席の“けー君”
髪は茶髪。毎日遅刻して昼から学校にくる。
いわゆる“不良”というやつだ。
この頃の私は、少し悪そうな雰囲気の彼に憧れてた。
そんなある日。
いつものように、けー君が昼から学校へ来た。
けー君から目が離せず、
思い切って話かけたんだ。
「いっつも昼まで寝てるん?」
急に話かけた私に少し驚いたようだったけど
けー君は笑顔で言った。
「うん、起きたらいっつも昼やねん♪」
「何それ♪」
2人でクスクス笑った。
この日から2人の仲が急速に縮まり、
2週間ぐらいで恋人になってた。
「愛。付き合って」
「うん、いいよ」
生まれて初めての彼氏。
お母さん。愛してくれる人を見つけたよ。