溺愛シンデレラ~キミとHappyWedding~
ACT10★重なる嘘

~辰真side~

* * *

親父は都内の大学病院に入院していた。


病室はVIPが使用するホテルの部屋のような個室。




親父は身体を起こして、ベットの備え付けのテーブルでノートパソコンを触っていた。


「親父…今日は話があって来たんだ…」


「美古から話は訊いている」


俺は純名を連れて病室に入って来た。


親父が老眼の眼鏡を外して、俺を鋭い目つきで睨み付ける。


癌のコトは親父本人には告知されていない。








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