溺愛シンデレラ~キミとHappyWedding~

~辰真side~

春の麗らかな晴天の日曜日。


俺は口笛を吹きながら、いつもように髪をセットしていた。





昨日の晩、親父は俺に『結婚』について耳にタコができるくらい同じ話を繰り返した。

「んっ?何だ?その髪型は??」

「別にいいだろっ?」

「…ずっと気になっていたんだ…お前のその鳥の巣のようなはねた髪が…。式の時くらい…ちゃんと綺麗に固めなさい!!」


親父は洗面所にいきなり入ってきて、俺の髪型にケチをつける。



「いいじゃねぇか!!」



「全く」


親父は直ぐに諦めて、俺の隣で綺麗にムースで固めた髪を櫛で梳き始めた。

俺の方がブツブツと文句言われると思ったので、親父の呆気なさに拍子抜けした。






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