花嫁なんてありえない!
もう一人の男がそのお兄さんに殴りかかろうとした。
「あ、危ないっっ!!」
お兄さんが殴られると思い瞼を閉じてしまう。
け、喧嘩になってしまったぁあああ。
「ふぅー・・・だから私は人間界には来たくはなかったんですよ」
お兄さんの声が聞こえて閉じた瞼が開かれる。
「・・・え」
目の前の光景に驚いて声が思わず出る。
だって目を閉じてた間に男たちが倒れていたから。
「お怪我はありませんか?」
「え、あっはい!」
まさかこんな優しそうなお兄さんが倒してなんて考えられない。