花嫁なんてありえない!
手から白い光が放たれて怪我を治すんだよ?
魔法使いしか存在しないじゃない。
私は黙ったままヨルさんの言葉を待つ。
数秒間ヨルさんと見つめ合ったままでいる。
「俺は魔法使いではない」
「へっ?」
「神だ」
「・・・・・・」
神って神様のことだよね?
紙でもなく髪でもなくてあの神様のことだよね?
「こ、これしかありませんがどうぞ」
ポケットにある飴玉をヨルさんに差し出す。
ヨルさんは怪訝な顔で私を見た。
「お、お供え物です」