愛を知る日まで
…きっと、真陽も今、そんな辛さを抱えてるんじゃないだろうか。
あの小さい身体で高熱に耐えて
不安で淋しくてベッドで縮こまってるんじゃないだろうか。
――――会いたい。
会って、側にいてやりたい。
不安に揺れる瞳を覗き込んで「大丈夫だよ」って熱い頬を撫でてやりたい。
少しでも真陽の辛さを取り除いてやりたい。
そしてきっと
傍らで見守りながら、大丈夫だってすぐ治るって、俺も安心したいんだ。
好きな人が手の届かない所で苦しんでる事が、こんなに悲しいだなんて。
大切な人の安否が分からない事が、こんなに虚しいだなんて。
俺はいつも真陽に支えてもらってるのに
あんなに真陽に助けてもらったのに
なんで
なんで俺は彼女に何一つしてやれないんだろう。