愛を知る日まで
…なんなんだよコイツは!
俺は心の底からウンザリした。
自分からケンカ売ってきたくせに泣き出しやがって。これだから女ってイヤなんだよ。
ドアに手を掛けたままハァッと大きく溜め息を吐くと、三島リエはガキみたいな泣き顔のまんま俺を責めた。
「なんで、なんでそんな酷いコト言うのよぉ!」
「…お前が俺にケチつけて来るからじゃねーか。」
「ケチなんか付けてない!私、柊くんを心配してあげてるだけなのにぃ!
柊くんが真陽ちゃんを好きなんて、絶対良くないコトなんだからね!」
…またコイツは。
真陽とのコトを言われて俺はチッと舌打ちをする。
「干渉すんな。ほっとけ。」
「ほっとけない!私だって柊くんのコト好きなんだからね!!」
……は?
唐突に三島リエが言った言葉に、俺は驚きながら瞬きを繰り返した。