愛を知る日まで
離したくない。絶対に。死んでも。
けれど、俺と居ることが真陽の命までも蝕んでるようで。
どうすればいいんだ。
考えたって考えたって答えは出ない。
もう結婚を決めてる女なんてどうやって手に入れりゃいいんだ。
どうしたら真陽は心を痛めることなく俺と居られるようになるんだ。
自分のするべき事が分からない。俺に出来る事が分からない。
誰も教えてくれない。
いつものように仕事帰りにうちに来て俺の隣にもたれるように座る真陽の頬を撫でながら思った。
――この人を…好きな女を守れる男に、なりたい――
それが、俺が今まで自分を守ってきた喧嘩の強さや腕力なんかじゃなく
もっと別の所にある何かだってコトは、ボンヤリとだけ、分かっていた。