愛を知る日まで





そんなのんきな日々を過ごしていた俺に


ある日最悪な再会が訪れる。




「柊!?柊じゃねえか!」


街で突然声を掛けてきた男に、俺は見覚えが無かった。


いかにもヤンキー崩れないでだちをしたソイツは馴れ馴れしく肩を組んできて


「久しぶりだなぁ!元気か!?」


と異常なほどデカイ声で話し掛けてきた。


肩にまわされた手を振りほどこうとした時、そのギョロギョロとした目の特徴に俺はやっとソイツが誰だか気付いた。


「…蓮か?」


H養護施設でガキの頃同室だった男。


強いヤツに媚びへつらって生きてるくせに俺を見下してた嫌なヤツ。


「そうだよ!やっと思い出したか!?」


そんなヤツとの再会と異常に馴れ馴れしい態度に俺は思わず眉を寄せた。


「施設が閉鎖されてからだから四年ぶりだなぁ!なんだよお前、A高校の制服なんか着ちゃって随分エラくなっちまったな!」


蓮の態度を苦々しく思いながらも俺は妙な違和感を抱く。


こいつ、こんなテンション高いヤツじゃねえだろ。それに、さっきから目の焦点があってねえ。


イヤな予感がした時には遅かった。


「蓮、オトモダチか?」


後ろから聞こえた声に振り向くと、ヤンキー…と云うよりはチンピラ紛いの男が二人立っていた。


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