愛を知る日まで
『お見舞いに来た』
と言った真陽の真意が、俺には図りかねた。
どうして来た?どうして放っておかない?
昨日あんなに俺を傷付けたクセに。
また憐れみに来たのかと思うと、態度が自然とキツくなってしまう。
けれど
死にたくなるほど打ちのめされたのに
俺はどうしてこの女にすがってしまうんだろう。
「…せっかく来たんだから上がれば。お茶ぐらい入れてやるよ。」
まるで、最初で最後の希望のように。