愛を知る日まで
「…真陽……好きだよ…」
その瞬間、真陽の手が俺の背中を強く掴んだ。
入ってくる刺激に耐える為だったのか、それとも最後の覚悟を決めた現れだったのか。それは分からないけれども。
「…んっ、ああっ…!」
深く繋がるにつれ、あがる嬌声と仰け反る身体は俺の男の部分を激しく刺激して、理性を消し去ろうとする。
―――好きで、好きで、どうしようもなくて。
あの春の日。出会えて良かった。
帰り道に、喋れて良かった。
いつも俺を受け入れてくれて、嬉しかった。
いつだって俺に微笑んでくれて、嬉しかった。
優しい真陽が、大好きだった。
臆病なのに俺を突き放せなくて
罪深い優しさで俺の手を掴んだ真陽が
「…大好きだよ、真陽…っ」
全ての情熱を籠めて
重ねた手を握り、熱い口付けを落とし
そして、彼女の中で果てた。