愛を知る日まで
一旦、身体を離して挿れる前の準備をした俺に、真陽は驚いた顔を見せた。
“いつの間に”って顔に書いてある質問に俺は先回りして答える。
「さっきコンビニで買ったんだよ。あった方がいいだろ?」
「あ、そうなんだ。」
「…無い方がいい?真陽、ナマが好」
そこまで言い掛けたところで、枕が飛んできた。
真陽の身体は小柄で、
胸だって小さくて、とてもグラマーとかセクシーとは言い難い体型だけど、でも俺は知ってる。いや、気付いた。
「…あっ、あっ、柊…くんっ…!」
彼女の内に秘めた激しい情熱を。
清楚な印象とは裏腹に、火の着いた真陽の身体はとても淫靡だ。
優しく貞淑な聖母の様な顔と、男の手で従順に乱れる女の顔。
そのふたつの顔を知って、俺はますます真陽に溺れていく。
真陽をもっと知りたい。俺しか知らない顔を知りたい。俺だけに乱れて欲しい。どうか、俺だけに―――
独占欲と共に絶頂を迎えて、熱く蕩ける身体をギュウギュウと抱きしめた。