【短】イリュージョンッ☆





「はあ・・・こんなことも出来ないのかよ。ったく。」



真樹は私が落とした本をどんどん自分の腕に積み上げていく。



綺麗な顔を一切変えないであれだけ重い本が持てるなんてさすが男子だな・・・



「真樹、いいよっ!私やるから・・・」



「さっき、あれだけ盛大に落としておいてよく言うよ。大丈夫、まあ女子にこれだけの本もたせた俺も悪かった。」



真樹はそれだけいうとさっき自分で指定した本棚へ持っていった。



その背中はいつもにましてかっこよく見えた。



いつの間にそんなにかっこよくなっちゃったのかな・・・



昔はクールだけど不器用で可愛いまきだったのに。



「よしっ!私も少しずつ運ばなきゃ!」



そして、5冊だけだけど本を抱えた。



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