雪降ル夜ノ奇跡
ーバサバサ


「こんな所にもコウモリがいたとはな…」


漆黒の夜空を見上げれば羽をはためかせコウモリが飛んでいた。


「それにしても何故このような人が寄り付かない所から人の気配がするのだろうか」


あ、と小さく声を漏らした礼於の視線の先には、赤と白を基調としたまるでお城のようなサーカステントがあったのだ。


「サーカ…ス団?」

闇夜に浮かぶ道標の光はもう消えていた。
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