わたしの居場所
それから、彼女は涙声で、

だから…

自分をもっと大切にしてあげなさい。
今までつらかったんでしょうね、

ちせちゃん。


わたしはやっと気づいた。

山姥、それはこの人じゃない。

自分を捨てようとしていた…

わたし自身のことだった 。

それを伝えるために、

彼女はわたしを呼び出した。


わたしは…

わたしは…

なんてことばかりしてたんだろう。

恥ずかしさと戸惑いで逃げ出そうとした。

が…

すぐさま女性がわたしの手を掴んだ。
< 18 / 35 >

この作品をシェア

pagetop