オレのエンジェル
さよなら、シンラ
『魔法ーー!!?』
オレは顎が外れるくらい驚いた。
だって天使のくせに魔法って…
天使の領域こえて魔法使いじゃん!!
『えぇい! 細々うるさいですよ!! では、ヒロキさん……さよなら…』
ニコアの目には涙が溜まっている。
そして、ニコアが挙げていた片手を前へ振りかざした。
その瞬間―…
目映い光に包まれた。
お父さん
お母さん…
涼太に由奈…
そして瑠佳…
ニコア…
シンラ……
さようなら…
さよなら…
光が消える頃には、もうオレの意識は無かった。