オレのエンジェル




振り向くと、シンラが呆れた顔で空を見上げていた。




『ったく…ニコアは まだまだお子さまね!』




『シンラ…』




『何よ?』











オレは…








迷わずシンラを抱き締めた。





『!? ヒロキ…』

『好きだよ。シンラが大好きだよ…これからは思う存分 恋できるもんな…』




『ヒロキ…うん…あたしもよ…』



シンラが抱きついてくる。






そして―…






二人の顔がグッと近づいたその時―…







『あーーー!!!!』



オレは あることを思い出して叫んでしまった。




『瑠佳に返事してねぇ…』



オレは小声でボソッと言う。



しかし…





シンラの地獄耳には きちんと聞き取れていた…






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