オレのエンジェル
女の子はすぐに目をそらしたが、オレは目を離さずにいた。
いや、離せたかったんだ。
だって―…
あまりにもシンラに似すぎていたから…
胸が高鳴る
でも…この子はシンラじゃないんだ…
そう言い聞かせてるけれど…まだオレは見つめている。
―――ヒロキっ…――――
シンラの声が鮮明に甦ったとき…
オレはその女の子に声をかけていた。
『あのっ!!』
女の子は驚いたようにオレを見つめる。
マジでシンラにそっくり…
『な…何ですか?』
『あの…君、どこの高校?』
って…
オレ完璧ナンパしてんじゃん!!
由奈と別れた直後にナンパ…
いや!!
これはナンパじゃない!!
これは…
もうナンパとしか言いようが無いのかもな。