青いブレスレット
水原くんは何も言わないけど、目を見れば聞いてるのが分かる。
「初恋の人だったの。彼は本気じゃないって分かってたけど、すごく好きだった。
だから、フラれてすごくつらかった。
だからね・・・わたし、怖い。
水原くんと同じようになるのが」
それがわたしの素直な気持ち。
水原くんは分かってくれるかな・・・?
「俺はそいつじゃない」
水原くんがきっぱりと言った。
「慣れないこと多くて困らせるかもしれないけど、俺はあんな風に雪川さんのこと泣かせたりしない」
まっすぐで、わたしの心にストレートに入ってくる言葉。
この人ならきっと、わたしのこと想ってくれるよね―・・・。
わたしはそっと、水原くんの手に自分の手を重ねた。
水原くんは少しだけ驚いたみたい。
そんな水原くんに、微笑んで答えて見せた。
「わたしでよければ、お願いします」