青いブレスレット
「・・・そうだった・・・んだ・・・」
水原くんは少しうつむいてそうつぶやいた。
見えないけど、顔はもっと赤くなってると思う。
「・・・俺もそうだったよ」
「え?」
水原くんの思わぬ発言に、今度はわたしが驚いた。
「たまに姿見かけるだけで嬉しくなったり、男子といるところ見ると勝手に妬いたり、あと、一緒にいると緊張しちゃったり」
嬉しそうとか恥ずかしそうとか、なんとなく分かるときもあったけれど、わたしが気づいてたよりずっと、色んな感情をぐるぐるさせてたんだろうな。
そのことが、なんだかすごく愛しく感じるよ。
「俺は恋だの愛だのって、全然慣れてないけど・・・雪川さんはそんな俺でもいい・・・?」
・・・何をいまさら言うの。
答えは決まってるじゃん。
「水原くんがいいの」
その言葉で水原くんは笑顔になって、水原くんの笑顔でわたしも笑顔になる。
わたしと水原くんの、恋が始まる。