青いブレスレット
わたしは持っていたタオルハンカチで、自分より先に水原くんの髪を拭こうとした。
「・・・っ!?」
タオルハンカチがちょっと触れただけで、水原くんがびくっと反応する。
あまりにも反応するから、こっちまでびっくりした。
「ご、ごめんね・・・。でも、濡れてるから・・・」
「お、俺はいいよ。雪川さんだって濡れてるじゃん・・・」
水原くんは視線をそらした。
でもわたしは、構わず拭き続けた。
「いいから、大人しくしてて?」
びくびくしていた水原くんもだんだん落ち着いてきたらしく、大人しくなった。
「ありがとう・・・」
「いいよ、このくらい。・・・雨、止むかなあ・・・」
雨は強くなる一方で、止む気配はない。
濡れたせいもあって、少し肌寒い。
わたしは手で腕をこすった。
「あ、寒い?」
「うん、ちょっとね」
ははっ、と笑ってみせると、水原くんは急に学ランを脱ぎだした。
「え!?何してるの!?」