青いブレスレット

「あんたが鏡割ったんだろ!最悪!!これブランド物なのにっ!
弁償しろっ!」



「あんた何言ってんの?さっき外からボール飛んできて、たまたまそれが落ちてた鏡に当たっの。紗奈は関係ないよ」


舞華ちゃんがそう言ってかばってくれたけど、エリカはやっぱり聞かない。



「なんでたまたま鏡に当たるわけ!?そんな上手く当たるわけないじゃん!
わざと割ったくせにっ!」


「あんたいい加減にしなよ!なんで紗奈が落ちてる鏡割んなきゃいけないんだよ!」


理香ちゃんは切れたのか、大声を出す。

エリカも大声で噛みついた。



「この女、あたしのこと逆恨みしてるでしょ!
あたしはホントのこと言ってやっただけなのにさっ!」


・・・それ、もしかしてこの間の騒ぎのこと?

それ逆恨みでも何でもないじゃん!

あんなの怒って当然でしょ!?



「あたしの鏡、フレームに名前書いてあるし、それ見て割ったんだろ!」

 

エリカがフレームを拾い上げ、わたしに突き付けた。


・・・確かに、『新田エリカ』って名前入ってるけど・・・。

さっきまで名前の面は裏側になってて見えなかったんだけど・・・。



「マジ最悪!許さないからっ!」



エリカはそう吐き捨てると、怒りながら中庭を出ていった。
< 115 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop