青いブレスレット
「あんたが鏡割ったんだろ!最悪!!これブランド物なのにっ!
弁償しろっ!」
「あんた何言ってんの?さっき外からボール飛んできて、たまたまそれが落ちてた鏡に当たっの。紗奈は関係ないよ」
舞華ちゃんがそう言ってかばってくれたけど、エリカはやっぱり聞かない。
「なんでたまたま鏡に当たるわけ!?そんな上手く当たるわけないじゃん!
わざと割ったくせにっ!」
「あんたいい加減にしなよ!なんで紗奈が落ちてる鏡割んなきゃいけないんだよ!」
理香ちゃんは切れたのか、大声を出す。
エリカも大声で噛みついた。
「この女、あたしのこと逆恨みしてるでしょ!
あたしはホントのこと言ってやっただけなのにさっ!」
・・・それ、もしかしてこの間の騒ぎのこと?
それ逆恨みでも何でもないじゃん!
あんなの怒って当然でしょ!?
「あたしの鏡、フレームに名前書いてあるし、それ見て割ったんだろ!」
エリカがフレームを拾い上げ、わたしに突き付けた。
・・・確かに、『新田エリカ』って名前入ってるけど・・・。
さっきまで名前の面は裏側になってて見えなかったんだけど・・・。
「マジ最悪!許さないからっ!」
エリカはそう吐き捨てると、怒りながら中庭を出ていった。