青いブレスレット
昼休みになって、私は借りていた本を図書室へ返しに行くことにした。


図書室はあまり人が来ないから、少しの間だけ、みんなの嫌な目から離れられる気がする。


たまたま教室で千夏ちゃんが英語の予習をしていたので、一言声を掛けていくことにした。


「ちょっと図書室に行ってくるね」

「うん。一人で大丈夫？」

「大丈夫だよ、ありがと。じゃあ行ってくる」


心配した様子の千夏ちゃんにそう言い、教室を出た。



図書室に行く途中に、空き教室の多い通りがある。


いつも通り、何も気にせずその廊下を通り過ぎようとした。


しかしー…、2番目くらいの空き教室の前を通り過ぎかかったとき、誰かに制服の背中を掴まれ、教室に引っ張り込まれた。
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