青いブレスレット
「ああ…頭打って脳震とう起こして、しばらく意識なかった。
俺は30分くらい前に授業終わってから来たけど…」


時計を見ると、4時ちょっと過ぎ。

そんなに長い時間気絶してたんだ。



「…それより」


水原くんが顔を近づけてきた。

思わずドキッとする。



「新田と何があったの?
ケンカになるなんて…、俺に話して?」


「あ、あの…」


私は鏡のことからみんなに噂されてたことまで、正直に打ち明けた。



「そっか…あいつ最低だな…」


「みんなエリカが本当のこと言ってると思ってる。
わたしが悪くなってて…」



水原くんが、また私の左手を握った。


「俺はちゃんと分かってるから」


水原くんは優しそうに笑った。

どうしよう…すごくドキドキする…。



その時、コンコンとドアを叩く音がした。

また、思わず手を離した。
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