青いブレスレット
指導室の前まで来て、わたしは立ち止まり、深呼吸した。


大丈夫、ありのままを話すんだ…。



「失礼します」

軽くドアをノックして、中に入った。



そこには担任の先生とエリカの担任の先生、学年主任の先生、生徒指導の先生、そして、こっちを睨みつけるエリカが座っていた。


「雪川、そこに座りなさい」



担任の先生に言われて、わたしはエリカの正面に座った。


「雪川、ケガは大丈夫そうか?」

「はい…」

「新田、何で雪川に暴力をふるったんだ。打ち所が悪ければ、危険だって考えれば分かるだろ」


「…ごめん…なさい……」

いかにも同情を買おうとするような涙声。

どこまでも汚いな。


「先生、あたし、どうしても我慢できなかった…」

「新田?」


エリカは目を潤ませながら言った。

「雪川さん…あたしが透くんのこと気になってるの知って、わざとあたしに見せつけるようにベタベタしたり、あたしの悪口言ったりしてきて…あたし…すごくつらかった…っ」



………は?






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