青いブレスレット
「雪川さん」


水原くんがわたしをそっと抱き寄せて、また頭を優しくなでてくれる。


わたしは水原くんの胸に顔を押し当てた。

水原くん、やっぱり男の子だ。

わたしよりも身体が大きくて、しっかりしてる。


わたしなんか簡単に包み込めちゃう。



あたたかい。

お日様のような、いいにおいがする。



こんな温もりを感じたのは初めてじゃないはずなのに、初めてに思えた。


「俺の彼女になってくれて、ありがとう」



ひと気のない駐車場で、わたしたちはしばらくそうしていた。
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