青いブレスレット
一歩
「紗奈、おはよー!」
「あ、理香ちゃん、おはよ」
朝のHRが始まる3分前、理香ちゃんが教室にかけこんできた。
「あぶねー、あと3分でまた遅刻だったわ」
「ぎりぎりセーフだね」
2人で笑っていたら、担任の先生が入ってきた。
「今日の1限数学っしょ?やってらんないねー」
「まあどうせ、今年度はもうテストないし大丈夫だよ」
「確かに!居眠りし放題だ」
と言って、理香ちゃんは机に突っ伏して寝始めた。
もうすぐ2年生になるんだなー。
高校入ってからは時間が過ぎるのがホントに早いよ。
あんまり友達いなかった中学よりすごく楽しいから。
「・・・ねえ、紗奈」
「なあに?」
理香ちゃんが机に顔をのせたままこっちを向いた。
「もし失恋直後に別の男に告られたらどうする?」
「はっ!?」
理香ちゃんがわたしのこと全部知ってるような気がした。
だって、それ、今のわたしじゃないですか!?