青いブレスレット

「どどど・・・どうするって・・・そんな・・・ねえ?」


明らかに動揺してるのがバレバレだけど、理香ちゃんは続けて話し始めた。


「あたし・・・大学生と付き合ってたんだけど、この前フラれたんだ」


「え・・・」


理香ちゃんは普段自分の恋愛について話したりしない。

その理香ちゃんが自分から話すってことは、よっぽど悩んでるのかな・・・?



「すれ違いばっかりだったし、お互いいい相手探そうって言われて。先週ね」

「うん・・・」

「それで、あたしは結構本気になっちゃってたからショックでさ、その日はずっと泣いてた。でも、次の日に男友達にそのこと話したら急に『なら俺と付き合わないか』って言われた・・・」



・・・なんか、わたしと似てるような気が・・・



「・・・それはときめいちゃうね」

「でしょ?よくよく考えてみたらさ、そいつよくあたしにメールくれたり、あたしが落ち込んでるときはいつも励ましてくれてた。そう思うと・・・やっぱり気持ち動いちゃわない?」

「じゃあその人、最初から理香ちゃんのこと・・・」

「そんなこと考えてたら、完全にってわけじゃないんだけど、元カレのこと頭からふっとんじゃってさ、今はそいつのことで頭いっぱい」



・・・分かる。

理香ちゃん、気持ちすごく分かるよ。


わたしもあんなにつらかったのに、水原くんに告白されてからはほとんど思いだしてないよ。

自分でもすごく不思議なんだ。


< 18 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop