青いブレスレット
「…え!?」


思わず千夏ちゃんのほうを見た。

千夏ちゃんは相変わらず無表情だ。


「中学卒業のときにそのまま別れたんだけどね。こんなところで会うとは思わなかったよ」


…思い出した。

前に水原くんに電話で聞いた、千夏ちゃんの元カレ。

「…そうだったんだ。知らずにごめん…」

申し訳なくなって謝ると、こっちを向いた千夏ちゃんはいつも通りの笑顔だった。


「ううん!大丈夫だよ!
理香ちゃんのとこに戻ろっか!」

千夏ちゃんはわたしの手を引いて理香ちゃんがいる方へ歩いて行った。

< 184 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop