青いブレスレット
「紗奈!おはよ!」


「あ、理香ちゃん、おはよ…」

9月だけどまだまだ暑い始業式の朝、一人で通学路を歩いていると、理香ちゃんに声を掛けられた。



「元気ないね。まだ水原くんと連絡とってないの?」

「…うん」



でも、今から嫌でも水原くんに会わなければならない。

普通に接せられるかな。

それに、普通に接してくれるのかな……。



「元気出してよ。大丈夫だって」

「…ありがとう」



そう言われても、元気なんて1ミリも出ない。


気が重くなる一方だった。
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