青いブレスレット
千夏ちゃんについて行くと、屋上まで来た。


屋上の扉を閉めると、千夏ちゃんは口を開いた。


「…紗奈ちゃん」


こっちをじっと見る。


「…なんでずっと、あたしのこと避けてるの?」

…どうしよう。

なんて答えたらいいの…?


「お泊まり会のあとから、ずっとあたしのこと避けてるよね?どうして?わたし何かした?」


千夏ちゃんに申し訳ない気持ちがふくらんでいく。

でも………



「水原のことも避けてるでしょ?水原、最近元気ないよ?喧嘩したの?」



そう言われた時、わたしの中で何かが切れた。


その瞬間、あんなにわたしの口からは詰まってたはずの言葉が出た。



「…そんなことわかってるよ」

「…え?」

「水原くんが元気ないことくらいわかってるよ!水原くんの彼女なんだから!
誰のせいでこんなことになったと思ってるの!?」


千夏ちゃんは固まった。

でも、ゆっくり言葉を発した。



「…どういうこと?」


わたしは…ついに言ってしまった。



「千夏ちゃん、水原くんのこと好きなんでしょ!?」


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