青いブレスレット
………


千夏ちゃんは何も言わない。

わたしは全部話した。



「順也くんに、水原くんと別れろって言われたの!最初は意味がわからなかったけど、そのあと水原くんと3人で話したら、千夏ちゃんの気持ちを考えろって言われたの!そんなことがあったあとで、どうして普通に接せられると思う!?」


自分でも気づくほど声を荒げてる。

そして…少し震えている。



「…そんな、順也くんが言ってたのは昔の話で………」

「だってお泊まり会の夜、千夏ちゃん寝言で水原くんのこと呼んでたんだよ!?好きって言ったんだよ!?」


「………うそ…っ」


千夏ちゃんは今まで見たことないような、絶望というような顔をしている。

目には、涙が浮かんでいた。

それを見て、わたしも我慢ができなくなった。



「でもわたし、水原くんと別れたくない!絶対やだ!千夏ちゃんに負けたくない!
もう、どうしていいか分からないよ…!!」


涙が止まらない。

わたしは思わず、その場に座り込んでしまった。

一人でわんわんと泣く。



千夏ちゃんも泣いている。


「ごめんなさい………っ」
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