青いブレスレット
「…ごめん」



水原くんの声は落ち着いている。

感情は全く読み取れない声だった。



「俺は雪川さんのことが好きだから。他の人は考えられない。でも、気持ちはありがとうな」



水原くんは、はっきりと断ってくれた。

不謹慎かもしれないけど…嬉しかった。



でも、そのあと千夏ちゃんは言った。



「…どうして?」


声が震えている。


「どうしてあたしじゃだめなの……?
どうしてあたしじゃだめなの……っ!?」



千夏ちゃんは振られるために、吹っ切るために水原くんに告白すると言ってた。


でも………

やっぱりこれが本心だ。



「あたしは中学のときからずっと水原のこと想ってた…一途にずっと…っ
なのに、どうして紗奈ちゃんには勝てないの…?
なんであたしじゃだめなの………っ!!!」



千夏ちゃん、また泣いてる………。

なのにわたしは、慰めることもできないんだ………。
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